撥弦楽器の中でも現代において「クラシックギター」と呼ばれ、多く親しまれているギターの歴史はそう長いものではないと言われております。
そのルーツは解明されていないそうですが、人間の好奇心が歳月をかけて形や音色、音量といったものを肌で感じて表現し進化させているものと思います。
ギターの源と呼ばれていった過去の楽器を探していくと、製作家目線から類似点の多い「Vihuela(ビウエラ)」にたどり着きます。大げさにその当時を音で感じることができるとは言えませんが、その時代の音を、弓を通してでもなく鍵盤を通してでもなく、撥(ばち)やピックを使わなくても自身の「指」から直接体験できるなんて夢があると思います。
古くて14世紀からといわれているビウエラからルネッサンスギター、そしてバロックギターへと進化していく中で、我々クラシックギター職人の多くが19世紀に革新をもたらした「ギターのストラディバリウス」とも呼ばれているスペインのギター製作家「Antonio de Torres(アントニオ・デ・トーレス)氏」を手本に目指していったそうです。
世界中の名工には親から子へ技術を継がせる方々や、弟子を育てながら楽器を製作していく方々がいます。我々「Kurosawa Guitarras 」は2世代にわたってトーレスの育ったスペインの風土、そしてその国のギター職人達と触れ合うことができました。変わりゆく時の流れにも揺るがない匠の基礎技術、時代に合わせた想像力と技術の進化。私たちもいつしかその至高の領域に踏み込みたい。そのような思いで各自が製作しております。
また、ギターはスティール弦ギターなどへとも枝分かれして行き、独自のカルチャーとして世界中に広まっております。私たちは日本におけるギター文化に溶け込みながらお互いの文化を理解し合い、ギターという楽器の意味を追いかけて行きたいと、そう思うのです。 |